バイオ名作劇場 ふしぎの村のレオン について

これは、カプコンの大人気サバイバルホラーゲーム『バイオハザード』シリーズ、特に『バイオハザード ヴィレッジ』(Resident Evil Village)の発売に合わせて公開された、公式のWebアニメーションシリーズです。
そのあまりのインパクトに、公開当時インターネット上で非常に大きな話題となりました。概要、特徴、魅力についてまとめます。 2021年4月~5月頃(『バイオハザード ヴィレッジ』発売直前) 全3話この作品の最大の特徴は、「世界名作劇場」のような昭和の懐かしい、ほのぼのとしたアニメーションスタイルで、『バイオハザード』の残酷な世界を描くという、極端なギャップにあります。絵柄と雰囲気が『アルプスの少女ハイジ』や『フランダースの犬』を彷彿とさせる、柔らかいタッチのキャラクターデザイン、温かい色彩、そして優しいナレーションで、BGMものどかです。しかし、描かれている内容は『バイオハザード ヴィレッジ』そのものです。主人公のレオンが、村人(クリーチャー)たちにチェーンソーで切られたり、燃やされたり、斧で殴られたりします。ほのぼのした雰囲気の中でレオンが悲惨な目に遭い、血しぶき(モザイク処理されていますが、かえってシュールです)が飛び散ります。そのあまりの落差がブラックジョークとして機能しており、「公式が病気(褒め言葉)」と絶賛されました。レオンは、見た目は完全に名作劇場の少年で、無邪気に村にやってきますが、毎回ひどい目に遭って死亡(?)します。しかし次の回では何事もなかったかのように復活します。(※本来『ヴィレッジ』の主人公はイーサンですが、このアニメではなぜかシリーズ屈指の人気キャラであるレオンが主人公に据えられています。これもツッコミどころの一つです)。村人たちは見た目は素朴で優しそうな村のおじさんやおばさんですが、すぐに凶器を取り出して襲いかかってきます。ヴィレッジ』の象徴的なキャラクターであるドミトレスク夫人なども、巨大な姿で登場したりします。(あらすじ)非常に短いため、詳細なネタバレは避けますが、基本構造は以下の通りです。レオンが「ふしぎの村」に迷い込み、村人たちと仲良くしようと試みますが、『バイオハザード』のゲーム内でおなじみの残酷なギミックや敵の攻撃によって、理不尽かつコミカルに殺されて終わる、というショートコント形式です。大ヒット: ホラーゲームの宣伝として、あえて真逆のベクトルで攻めたこの企画は大成功し、SNSを中心に拡散されました。この成功を受け、後に『バイオハザード RE:4』の発売時には続編となる『バイオ名作劇場 「ふしぎの村のレオン」とその後の物語』も制作・公開されました。「バイオ名作劇場 ふしぎの村のレオン」は、カプコン公式による「混ぜるな危険」を体現した悪ふざけ(最高のプロモーション)です。ホラーが苦手な人でも笑って見られる(かもしれない)ギリギリのラインを攻めており、『バイオハザード』シリーズの懐の深さと、カプコンの遊び心を感じさせる名作(迷作)です。基本的に名作劇場のパロディなのですが、アニメが「世界名作劇場」で著名な「日本アニメーション」の制作協力ですので公式が直々に制作しているところも面白いですし、小ネタで爆発と墜落に定評のあるカプコン製のヘリコプターが出てきたり、逆にフランダースの犬の名言である「パトラッシュ… 疲れたろ…。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ。」なんてセリフも出てきたりして面白おかしく作られた動画です。よくも「バイオハザード」というホラーゲームの宣伝アニメを「世界名作劇場」でやるというのはかなり無茶だっただと思いました。